経済学の世界では、ライフイベントをお金に換算する研究が世界中で行われています。
多くの研究で、健康状態が良好であることがお金に換算すると最も効果的だということが分かっています。
あらためて健康であることの大切さが分かります。
健康な人は普段から健康であることを意識するだけでも幸福度が高まります。
この記事ではライフイベントがどのくらいの年収に匹敵するかを紹介します。
健康状態の改善は年収4,500万円に匹敵する

ロンドン大学で行われた人間関係や健康の経済価値を調べた研究によれば、ライフイベントの経済価値は次の通りです。
■ 健康状態の改善:年間+4,500万円(+300,000ポンド)
■ 友人や親戚に頻繁に会う:年間+1,300万円(+85,000ポンド)■ 隣人と頻繁に話す:年間+600万円(+40,000ポンド)■ 結婚:年間+700万円(+50,000ポンド)■ 失業:年間△2,100万円(△143,000ポンド)■ 配偶者との死別:年間△3,000万円(△200,000ポンド)※2021/8の平均レートで換算しています。
健康の経済価値
健康状態を良好に保つことで、年間4,500万円の経済価値があるといわれています。
日本人の平均年収は400万円前後です。
年収を10倍上げるのは難しいですが食事、運動、睡眠を気を付けていれば健康状態を良好に保つことはそれほど難しくありません。
逆に頑張って働いても、身体がボロボロになっていれば稼いだ意味はなくなってしまいます。
私も日頃から食事、運動、睡眠に気を付けていますので、このデータはちょっとうれしくなりました。
人は病気になった時に健康のありがたみを感じるといいますが、健康な時にはそのことをあまり認識できません。
普段から「健康であることはかなりの価値があるんだ」ということを忘れないようにしましょう。
人間関係の経済価値
人間関係もお金に換算すると大きな価値があります。
特に人間は得ることよりも、失うことにとても敏感です。
そのため、結婚したときの幸福度の増加よりも、離婚や配偶者との死別による幸福度の低下の方が大きくなっています。
幸福になるためには金銭的な土台がかかせません。
結婚などは経済的な問題だけで判断することではありませんが、参考になるのではないでしょうか。
また、隣人と話すだけでもかなりの効果があるというのも驚きです。
都心などでは、隣人と関わることは難しいかもしれませんが、田舎などで良質な隣人関係を築けるのであれば引っ越すのも良い選択肢かもしれません。
【参考文献】
・Putting a price tag on friends, relatives, and neighbours: Using surveys of life satisfaction to value social relationships(2007) Nattavudh Powdthavee
・野村総合研究所、日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)
・厚生労働省 平均寿命と健康寿命の推移