習慣化とは労力を必要とせず、特定の行動を繰り返し行うことができる状態です。
意志決定するのは、脳にとって、とてもエネルギーを消費する行為です。
脳は体重の2%程度にしか満たないものの、1日に消費するエネルギーの20%を使います。
そのため、エネルギーを無駄使いしないように節約しようとする性質があるため、繰り返し行われる行動はパターン化し、無意識に行うようになります。
心理学者の研究では人間が過ごしている時間の50%くらいは習慣的な行動で締められているといわれています。
人生の半分が習慣的な行動で締められているなら、良い習慣を取り入れていけば、人生も良い方向に変わっていくでしょう。
でも、「三日坊主」という言葉があるように習慣化するのは難しいのでは?こんな疑問もあるとおもいます。
この記事では習慣の作り方とお金が貯まるおすすめの習慣を紹介します。
習慣化できない原因
新しい行動を取り入れたり、古い習慣を変えるのは大変です。
生来、心配性な私はなるべく回り道をしないように様々な書籍や論文を探しました。
その結果、物事を継続するためには意思の力に頼ってはいけないということを知りました。
習慣化には精神力や忍耐力が必要で、意思が弱い人間には無理だと考えている人も多いとおもいますが、実はその認識自体が間違っています。
習慣化するためには、意思の力に頼ることでも我慢することでもなく、技術でなんとかなります。
各分野で一流と言われる人は、決まった時間に決まったことをするのが徹底されています。
身近な例では歯磨きなどがあります。
歯を磨く際に自制心を働かせて「頑張らないと」と思う人はいないとおもいます。
歯磨きは一回5分程度ですが、1日2回365日約80年行ったとすると、292000分(4866時間)にもなります。
毎日数分でも習慣化するとものすごい効果を発揮します。
習慣化をするためには、この「歯磨き」と同じことをすればいいのです。
習慣化にかかる時間
ロンドン大学で行われたある調査では、日々のどんな行動を習慣にしたいかを96人に尋ねています。
その多くが健康に関するもので「朝食後に水を飲む」「お昼に果物を一つ食べる」「朝食後に歩く」といった簡易なものがほとんどです。
調査は84日にわたって行われ、参加者はその行動をどれくらい自然にできたかをウェブ上で報告しました。
その結果、 「朝食後に水を飲む」と決めた人は20日程度で習慣化できましたが、「お昼に果物を一つ食べる」と決めた人は40日程度かかりました。
また、「朝食後に10分歩く」は50日程度で習慣化することができました。
つまり、難しい課題ほど無意識にできるまで時間がかかることと、習慣化するためにはそれなりの日数がいるということが分かりました。
この調査では、習慣化には平均して66日かかるといわれています。
習慣化する一つの目安となるのではないでしょうか。
習慣化のメリット

ストレスを抑えることができる
物事を習慣化するとやらなければならないという意思の力が不要になります。
この域にまで達すると、ストレスを感じることなく物事を進めることができるようになります。
日々のストレス対策なども習慣化に組み込むことで、ストレスを限りなく少なくできます。
目標を実現しやすくなる
勉強や仕事のスキルアップなど、一朝一夕では成し遂げらません。
習慣化することで日々の積み重ねが容易になり、目標を圧倒的に実現しやすくなります。
面倒なことも継続できる
習慣化された行動は、無意識で行うことができます。
「一般的には面倒臭い」といわれる行動であっても、習慣化してしまえば何も考えずに継続して行うことができます。
また、一度習慣化してしまうと、多少さぼったとしても簡単に崩れることはありません。
自信がつく
目標に向けての行動の習慣化はいずれ成果につながります。
1つのことを継続したり、何かを成し遂げた経験は自信となります。
そうすると、また新しいことにチャレンジしたりすることができ、いい循環を作り上げることができます。
習慣化の注意点

感情を感じづらくなる
習慣化すると良くも悪くも感情を感じづらくなります。
歯磨きするのには何も感じないとおもいます。
楽しいことを習慣化できるのは良いことですが、工夫や改善を取り入れることも忘れないようにしましょう。
悪い習慣
やらないほうがいいことが習慣化してしまうと中々抜け出せなくなってしまいます。
悪い習慣から脱するためには、習慣を上書きするといった方法がおすすめです。
例えば、〇〇をする代わりに〇〇をするといった感じです。
習慣化のコツ
習慣化するためには、次の方法が有効です。
■ if thenルール
■ 小さくはじめる■ 記録する■ 集中できる時間におこなう■ 自分に優しくする1度に習慣化するのは1つか2つに留めておきましょう。
ただ、複数の方法を組み合わせるのは問題ありません。
if then ルール
if then ルールとは簡単に言うと、○○の状況になったら○○をするなど、状況と行動をセットにしておく方法です。
最近の研究ではif then ルールの習慣化の効果はかなり高いことが証明されています。
ルールを設定するポイントとしては、「毎日決まったタイミング」「毎日起こる条件」を選ぶことです。
同じ時間に同じことを繰り返したほうが習慣は身に付きやすくなります。
具体例
- 朝起きてから30分以内
- 筋トレを最低10回or散歩を最低5分する。
設定するのは小さなアクションで大丈夫です。
5~10分何かをやっていると、もう少しやってみようかなという感覚になり、そのまま継続することができます。
また、起きたばかりの時間は意思決定能力が高いので、その時間を上手に利用します。
小さくはじめる
習慣を変えようとすると、背伸びした目標を立てがちです。
いきなり完璧を目指してしまうと途中で挫折してしまいます。
無理をすると続かないので、まずは抵抗を感じないレベルで小さく始めましょう。
手応えを感じることができたら、少しづつレベルアップしていくというのが理想です。
記録する
記録することによって前に進んでいるという感覚が得られます。
前に進んでいるという感覚はモチベーションのアップにも繋がるので、習慣化をしやすくなります。
「記録する」という行為も同時に習慣化することができ、相乗効果があります。
集中できる時間におこなう
人間には集中できる時間帯が遺伝子で決まっています。
朝型の人であれば、なるべく朝の集中できる時間帯に習慣化したい行動をしましょう。
自分に優しくする
目標を達成できなかったときに自己嫌悪に陥って、より無茶な目標を立てていませんか?
例えば、月に2冊本を読もうとおもっていたが、達成できなかったとき、来月は今月の分も取り戻すために3冊読もうと考えたりします。
このように、気付かない内に挫折して、無茶な計画を立て・・といった負の連鎖が起こります。
この連鎖を断ち切るためには、挫折した時に自分を責めないようにすることです。
まずは、弱い自分を受け入れて、次の対策を考えるようにしましょう。
お金が貯まるおすすめの習慣

固定費を定期的に見直す
固定費は毎月決まった金額が出ていく支出ですので一度見直すだけで永久に効果が続きます。
そのため、固定費の見直しをおこなうことで不要な支出を抑えることができ、お金が貯まるようになっていきます。
しかし、一度見直しても新しいサービスを利用しはじめたりして固定費は増えていきます。
定期的に見直すようにしましょう。
具体的な固定費の削減は別記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
身の丈にあった生活を心掛ける
お金が貯まらない人は身の丈にあわない生活をしていることが多いです。
例えば、見栄を張るためにブランド物を購入したり、他人にすぐおごったりしてしまいます。
無理をして生活していると、お金が貯まらないのはもちろん、心の余裕もなくなっていきます。
なかには、借金をしてまで派手な生活をする人もいます。
一括で買えないものはそもそも身の丈にあっていないことを自覚しましょう。
財布に入れる物を厳選する
■ 受け取った領収書などが入っていませんか?
■ キャッシュカードやクレジットカードを何枚も入れていませんか?■ 使わないポイントカードが入っていませんか?財布の中がごちゃごちゃしていたり、財布に入れるカードを厳選しないと管理が難しくなります。
管理ができていないと、何にいくら使っているのかを把握できなくなります。
財布に限った話ではありませんが、お金持ちほど身の回りがスッキリしています。
私もカードは身分証明書なども含めて5枚程度になるようにしています。
財布の中身を定期的に見直すことで、財布以外についても見直す習慣がつき、お金が貯まる体質になっていきます。
すぐ行動する
何かが気になったときに、すぐ行動できるかも、お金を貯められるかどうかの分かれ道です。
仕事であれば積極的に勉強したり、セミナーに通ったりすることで収入アップにつながるでしょう。
世の中の流れが加速している現代では、何もしないでいると停滞どころか後退していきます。
失敗が怖いという人もいるとおもいます。
そんなときは、その失敗による最大のリスクを考えてみましょう。
リスクをきちんと把握することで一歩前に進むことができるようになります。
その時々を一生懸命に生きていると、バラバラの経験であっても、将来それが何らかのかたちで繋がることがあります。
失敗をおそれず挑戦していきましょう。
インプットしたらアウトプットする
読者やオーディオでインプットしたら必ずアウトプットしましょう。
アウトプットしていくと説明力や発信力がついてきます。
説明力や発信力は稼ぐためにとても大切なスキルです。
私も今まではインプットばかりでアウトプットを考えていませんでした。
今はブログを通じて、どういう書き方をすれば、他人の悩みを解決したり、役に立つかを考えるようになりました。
アウトプットする媒体は、動画やSNSなど様々なものがありますので、自分にあった方法でアウトプットする癖をつけましょう。
周りと違う行動をする
お金持ちはいわゆる少数派です。
多数派と同じ行動をしていると、なかなかお金は貯まりません。
常識に縛られず、自分の頭で考えて行動することが大切です。
お金が貯まるようになるには周りが右を向いているときに左を向けるようになりましょう。
周りを気にしない
他人はあなたのことをあなたがおもっている以上に気にしていません。
実際に日々暮らしていて常に他人のことを気にしている人はいないでしょう。
周りを気にしなくなると、見栄を張る必要もないので無駄な出費を抑えることができます。
余剰資金は投資に回す
貯金が少しずつできてきたら、お金にも働いてもらいましょう。
お金をどこに置いておくかによって、その後のお金の増え方が大きく変わるります。
昔は銀行に預けていればお金が増えていきましたが、現代は証券口座が銀行の代わりです。
お金を上手に貯めている人は、「少しでもお金が増える方法はないかな」と常にリサーチしています。
毎月少しづつ積み立てて運用ができる「積立NISA」や「iDeCO」など初心者でも簡単な投資からコツコツはじめていきましょう。
自己犠牲を伴わない範囲で身近な人にお金を使う
お金持ちの人は、身近な人を大切にする傾向にあります。
身近な人にプレゼントを贈って、周りが幸せになり、その様子を見て自分も幸せになることができます。
幸せな気持ちでいるとストレスがぐっと減りますので、ストレス解消のための無駄なショッピングも減っていきます。
見栄を張ったり、無駄な飲み会に参加するのを思い切ってやめ、身近な人にお金を使いましょう。
お金の話をする
嫌儲バイアスというものがあります。
お金儲けをしている人が嫌いになってしまう心理現象のことをいい、特に日本人はお金儲けにすごくネガティブなイメージを持ってます。
ですが、お金はお金の嫌いな人のところには回ってきません。
誰でも自分のことを嫌いな人には近づきたくないからです。
お金の話を避けていると、お金に関する情報をキャッチできなくなります。
世の中には、知っていれば得したり、知らないと損することがたくさんあります。
税金・控除・投資・経済など、勉強した方がいいことは山のようにあります。
日本ではお金の教育が始まりましたが、諸外国に比べるとまだまだ遅れています。
気になったところから少しづつ知識を身に着けていきましょう。
睡眠時間を十分とる
日本人の生産性は先進国の中でも低いと言われ、睡眠時間も短いです。
必要な睡眠時間は7~8時間と言われ、睡眠時間が短くなると次のような弊害があります。
■ 認知症リスクが高くなる
■ 認知能力が低下する■ 免疫力が低下する■ 精神状態が悪化する■ 人間関係が悪化するしかし、お金持ちはハードワークを行っているにも関わらず十分な睡眠時間を取っていることが研究で分かっています。
睡眠不足は健康や仕事など様々な面でマイナスの影響がありますので優先的に改善しましょう。